近年、「クラウドSIM」を利用したポケットWiFiが注目を集めています。

クラウドSIMとは、端末に挿すSIMカードを必要としない通信技術のことです。

近年、この技術を取り入れたポケットWiFiが目立ちますが、「クラウドSIMが何かわからない」「クラウドSIMのポケットWiFiのメリットは？」という人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、クラウドSIMのポケットWiFiについて、6つのメリットと5つの注意点をお伝えします。

おすすめのポケットWiFiについても紹介するので、クラウドSIMのポケットWiFi選びの参考にしてみてください。

クラウドSIMとは？

クラウドSIMは、SIMカードの情報をクラウドサーバー上で管理しています。

WiMAXなどのポケットWiFiの場合は、端末にSIMカードを挿入している状態が通常です。

SIMカードに情報が登録されているため、SIMカードがなければインターネットに接続できません。

また、通常のSIMカードではひとつの回線しか使えません。

そのため、対応していないエリアで使えなかったり、地下や山間部などではつながりにくかったりします。

一方でクラウドSIMは、物理的なSIMカードを必要としません。

クラウド上にSIMカードがあるので、利用する場所で最適な回線を選択してくれます。

国内では大手3大キャリアや楽天の回線、海外ではその国の回線を利用することが可能です。

広い範囲でつながりやすく、海外でポケットWiFiをレンタルする必要がありません。

【クラウドSIMがおすすめの人】

• 海外で利用したい人
• 広範囲のエリアで使いたい人
• 外出先でもWiFiを利用したい人

クラウドSIMのポケットWiFiのメリット

クラウドSIMは、物理的なSIMカードを必要としない通信技術です。

クラウドSIMを利用したポケットWiFiには、以下の6つのメリットがあります。

1. 複数の回線から最適なものを選んでつなげてくれる
2. エリアが広く、地下や屋内でもつながりやすい
3. さまざまなデータ量の会社・プランがある
4. 1日や3日といった短期間での速度制限がかからない
5. 月額料金が安めの会社が多い
6. 海外で使える場合もある

ひとつずつ解説していきます。

複数の回線から最適なものを選んでつなげてくれる

まずは、複数の回線から最適な電波をつなげる点です。

クラウドSIMは、ドコモ・au・ソフトバンクの大手3大キャリアの回線を利用しています。

通常は、ひとつの回線しか使えません。

しかし、クラウドSIMは電波状況に応じて、大手3回線から最適なものを自動でつなげてくれるため、電波がつながりやすいというメリットがあります。

エリアが広く、地下や屋内でもつながりやすい

2つ目は、エリアが広い点です。

3大キャリアを利用していることにより、エリアはWiMAXよりも広く、つながりやすくなります。

WiMAXは、地下やビルの陰、人口の少ない場所が苦手です。

一方でクラウドSIMは、WiMAXが苦手とする場所でもしっかりとつながります。

さまざまなデータ量の会社・プランがある

3つ目のメリットは、さまざまな会社やプランがある点です。

クラウドSIMのデータ量は、少容量の20GBから、大容量の500GBまであります。

SNSやニュースの閲覧がメインの人は少量のデータ量を、動画視聴やゲームを長時間楽しみたい人は大容量を選択するなど、使用目的に合った会社やプランが選べます。

1日や3日といった短期間での速度制限がかからない

4つ目は、短期間の速度制限がない点です。

一般的なポケットWiFiは、「3日で15GB以上」などの上限があり、この上限を上回ると速度制限がかかります。

しかし、クラウドSIMはプラン内のデータ容量であれば、使い切らない限り速度制限がかかりません。

データ量を気にせずに使えるため、週末に動画を一気に見たり、ゲームを楽しんだりできます。

月額料金が安めの会社が多い

5つ目のメリットは、月額料金が安めな点です。

クラウドSIMは、幅広いデータ量のプランがあります。

20GBや100GBなどのプランから選べるので、無駄な通信料を払う必要がありません。

海外で使える場合もある

最後のメリットは、海外でもそのまま使える点です。

通常、海外でWiFiを利用するには、海外用のポケットWiFiをレンタルしたり、SIMカードを購入したりする必要があります。

一方でクラウドSIMは、海外の回線も利用できるため、日本で利用している端末をそのまま使えます。

クラウドSIMのポケットWiFiの注意点

対応エリアが広く、さまざまな場所でつながりやすいというメリットをもつクラウドSIM。

ただし利用する前に、以下の5つの注意点も押さえておきましょう。

1. 完全無制限のサービスは終了している
2. 自分で好きな回線を選ぶことはできない
3. 起動してから接続完了するまで時間がかかる
4. 5Gには対応していない
5. 端末のスペックは他社のほうが高い場合もある

ひとつずつ詳しく解説していきます。

完全無制限のサービスは終了している

まずは、完全無制限のサービスがない点です。

実は、クラウドSIMのサービスが開始された2019年には、無制限サービスがありました。

しかし、加入者の増加による通信障害などのトラブルがきっかけで、完全無制限のサービスは終了してしまいました。

現在は、どの会社も月100GBなどの大容量プランに変更しており、目立った通信障害は起きていません。

自分で好きな回線を選ぶことはできない

2つ目の注意点は、回線を自分で選べない点です。

クラウドSIMは、3大キャリアの回線から自動的に最適な回線でつないでくれます。

したがって、「ドコモの回線を使いたい」場合でも、自分でドコモ回線を選べません。

起動してから接続完了するまで時間がかかる

3つ目は、起動から接続までに時間がかかる点です。

最適な回線を選択するため、接続完了までに1分〜3分ほどかかります。

急いで接続する必要がある際は、事前に起動をするなど準備をしておきましょう。

5Gには対応していない

4つ目の注意点は、5Gに対応していない点です。

3大キャリアやWiMAXなどでは、5Gに対応したプランが登場しています。

しかし、クラウドSIMはいまだ5Gに対応していないので、注意しましょう。

端末のスペックは他社のほうが高い場合もある

最後は、端末のスペックが他社のほうが高い場合もある点です。

スペックが劣ってしまうと、通信速度に違いが出てきてしまいます。

高画質動画など大容量データを使うときは、速度の遅さを感じるかもしれません。

いまおすすめのクラウドSIMポケットWiFi5社

クラウドSIMのポケットWiFiを選ぶ際は、基本的に【容量】【実質料金】【縛りの有無】で決めるのがおすすめです。

ここでは、容量別におすすめのクラウドSIMポケットWiFi5社を紹介します。

1. 大容量WiFi
2. ゼウスWiFi
3. クラウドWiFi
4. Chat WiFi
5. どこよりもWiFi

ひとつずつ特徴を解説してきましょう。

「大容量WiFi」・・・50～500GBのプランを用意＆トップレベルの安さ

引用：大容量WiFi

※料金はすべて税込 
※初月の料金は日割り 
※0GBプランはプラン変更時のみ選択可能（24ヶ月間0GBプランを利用することはできない）

「大容量WiFi」は、0GB〜500GBのプランがある大容量のポケットWiFiです。

6つのプランから、自分の使用目的に合わせてデータ容量が選べます。

0 GBはプラン変更時（手数料1,100円）のみ選択可能です。

多くのデータ容量が使用でき、月額料金も業界トップクラスの安さです。

また、月額料金が最大半年990円になるキャンペーンを実施しています。

200GB〜500GBを新規申し込みし、対象オプションに加入すると、オプション料金込みで最大半年間月額料金が990円です。

「ゼウスWiFi」・・・小容量20GBプランが安い

※料金はすべて税込

「ゼウスWiFi」は、20GB・40GB・100GBからプランが選べます。

さらに、2年契約の「スタンダードプラン」と、縛りなしの「フリープラン」も選択できるので、短期間の利用も可能です。

なお、「スタンダードプラン」にはWキャンペーンがあります。

3ヶ月間月額料金が割引となり、さらに1年間データを毎月プレゼントされるお得なキャンペーンです。

また、必要に応じてデータ量の追加もできるため、旅行などで使いすぎた場合でも安心です。

「クラウドWiFi」・・・20～100GBのプランが縛りなし

※料金はすべて税込

「クラウドWiFi」は、20GB・50GB・100GBの3つのプランから選べるポケットWiFiです。

1日の通信制限がなく、データ量を気にせず動画視聴などが楽しめます。

同時接続台数も、最大10台まで接続できるため、家族や友人同士での利用や、PC・スマホ・ゲーム機などへの複数端末の接続も可能です。

また、契約期間の縛りがないので、短期間だけの使用にもおすすめです。

通信速度に満足できなかった場合でも、解約違約金を支払う必要がありません。

「Chat WiFi」・・・超大容量200GBが縛りなし

※料金はすべて税込

「Chat WiFi」は、大容量の200GBのプランがあるクラウドSIMポケットWiFiです。

プランは20GBと200GBの2つと、シンプルな料金体系を採用しています。

ネット閲覧やSNSの利用がメインの人は20GBを、動画視聴がメインの人は200GBを選択すれば、データ量を気にせず無駄なく使えるでしょう。

また、Chat WiFiは契約期間の縛りがないため、「いつまで使うかわからない」人にもおすすめです。

解約金を気にすることなく、安心して利用できます。

「どこよりもWiFi」・・・使った分だけ支払う無駄のない料金体系

※料金はすべて税込

「どこよりもWiFi」は、使った分だけ月額料金を支払うポケットWiFiです。

多くのポケットWiFiは、プランごとにデータ容量が決まっています。

対して、どこよりもWiFiは使用分だけの支払いなので、先月は20GB、今月は50GBと、使った場合で料金が異なります。

無駄のない料金体系で、毎月データ使用量にバラつきがある人におすすめです。

また、「2年プラン」と「縛りなし」の2つのプランがあります。「2年プラン」の場合は、料金が「縛りなし」よりも安くなるため、月額費用を抑えたい人におすすめです。

一方「縛りなし」プランは、契約期間が決まっていません。

短期間の利用や、期間を気にせず利用したい人に向いています。

【番外編】速度を重視するならWiMAXもおすすめ

【Broad WiMAX ギガ放題プラスDX（3年）】

※料金はすべて税込

通信速度を重視する場合は、「WiMAX」がおすすめです。

WiMAX2+は、ほかのLTEよりも高い周波数を使用していることで、高速通信で快適にインターネットを利用できます。

またBroad WiMAXでは、Web限定の特典や、乗り換えの際の違約金を負担してくれるキャンペーンを実施中です。

使用中のポケットWiFiの通信速度が満足できない場合は、解約にかかる違約金を気にする必要がなく、お得に乗り換えられます。

ポケットWiFiの申し込み手順

ポケットWiFiの申し込みは、インターネットから簡単に行えます。

1.公式ホームページから申し込み

公式ホームページの申し込みフォームからプランを選択し、必要事項を記入します。

2.商品受け取り

申し込みが完了したら、商品が自宅に届きます。

3.設定

説明書に従い設定を行ったら、利用開始です。

まとめ

今回は、クラウドSIMやおすすめのポケットWiFiについてお伝えしました。

クラウドSIMは、大手3大キャリアの回線を利用しており、状況に適した回線を自動で選択してくれます。

そのためつながりやすく、山間部などの広い範囲で利用できるというメリットがあります。

ただし、完全無制限のものはない点や、5Gに対応していない点は注意点です。

クラウドSIMを利用したポケットWiFiには、大容量データのプランがあります。

100GB以上のデータ量を利用できるプランも多いので、動画視聴や大容量データ通信を行う人は、データ容量が多いプランを選びましょう。

海外でもそのまま使えて、広範囲でつながりやすいクラウドSIM。メリットと注意点、プランや実質料金を比較して、自分に合ったクラウドSIMのポケットWiFiを見つけてくださいね。